現行のiPhoneシリーズにおける最安価モデル「iPhone 16e」を、専門家が使い倒してリアルにレビューする。今読んでも遅くない、むしろ今だからこそ押さえておきたい情報をお届けする。
【私が試しました!】

モバイルライター・井上 晃
スマートフォンやタブレット、スマートウオッチを軸に新製品やサービスを取材。雑誌やウェブメディアに寄稿する。
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待ってた「SE」じゃなかったけれど、容量とスタミナの進化は予想以上!

Apple
iPhone 16e
9万9800円~
現行のiPhoneシリーズにおける最安価モデル。6.1型のディスプレイを備え、背面には4800万画素のメインカメラを搭載する。充電端子にはUSB Type-Cを採用。防水防じん性能はIP68に準拠する。ストレージは128GB/256GB/512GBの3種類で、カラーは白と黒の2色。MagSafeには非対応だ。
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↑通信面に関しては「衛星経由の緊急SOS」をサポートしたことや、Apple初の自社設計モデムである「C1」を搭載したこともトピックだ。
想定外の高価格だが進化幅は冷静に評価すべき
従来のSEシリーズに置き換わるように2月に発売されたiPhone 16e。価格については旧SE(第3世代)が5万7800円~だったのに対し、16eは9万9800円~へ値上がり。廉価版ながらも端末購入補助プログラムを使いたい機種になってしまった。
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しかしながら、仕様面の進化幅は相応に大きい。まず、Touch ID内蔵のホームボタンが廃止され、画面上部の切り込み(ノッチ)のあるiPhone 14世代と同様のデザインになり、画面も6.1インチへとサイズアップした。
↑「iPhone 15 Pro」(右)と並べてみるとサイズに差がないのがわかる。むしろ16eの方ほうがミニマルな魅力を感じる部分もある。
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さらに、チップセットには最新世代機種と同じ「A18」を搭載し、今季の目玉機能であるApple Intelligenceもしっかりサポート。ボディ側面にある「アクションボタン」からカメラを使った検索機能である「ビジュアルインテリジェンス」も使える。そして、背面カメラは単眼ながらも4800万画素のイメージセンサーを備え、中央の1200万画素を使う擬似的な2倍光学ズームに対応した。
↑カメラを向けた対象について素早く調べられる「ビジュアルインテリジェンス」に対応。アクションボタンに割当て可能だ。
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しかし、特にユーザーメリットが大きいのはこうした飛び道具的な機能ではない。SE時代には最小ストレージが64GBだったのに対し、16eでは128GBに底上げされている。またバッテリー持ち時間が大幅に伸びた。この2点こそ、本機の真価といえよう。
↑iPhone各モデルSPEC比較。
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【イチオシPOINT】パワフルに進化したバッテリーで長時間再生も安心
「ビデオ再生(ストリーミング)時の電池持ちはSE(第3世代)は最大10時間でしたが、16eでは最大21時間まで増加。就寝前の暗い部屋でYouTubeを数時間視聴したところ、バッテリーは1時間で5%前後減るペースで、体感的にも仕様値に近かった」(井上)
↑バッテリー持ちが大幅に強化。通勤通学等の移動時に動画視聴やゲームプレイなどをしても、バッテリー切れのリスクやストレスは減るだろう。
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【コレもCHECK!】いよいよApple Intelligenceが日本語に対応!
日本時間4月1日にリリースされたiOS 18.4、iPadOS 18.4、macOS Sequoia 15.4では、ついに日本語設定のままでApple Intelligenceの機能を使えるようになった。対応機種のOSをアップデートし、設定アプリ内から同機能を有効にすると使用可能だ。テキスト生成や要約、画像生成などのほか、任意のキーワードでメモリームービーを作成する機能などもある。生成AIを活用した機能ではAndroid勢が先行していたが、iPhoneも一気に追い上げを図った。

※「GetNavi」2025月6月号に掲載された記事を再編集したものです
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