Vol.164-3
本連載では、ジャーナリスト・西田宗千佳氏がデジタル業界の最新動向をレポートする。今回は、メモリー価格高騰の影響を受けたPCやスマートフォンの値上げや新製品の開発中止の話題。今後しばらくこの状態は続くのだろうか。
今月の注目アイテム
アップル
MacBook Air
22万4800円(13インチモデル)~
↑「M5」を採用し、高速なCPU性能と各コアに「Neural Accelerator」を備えたGPUを搭載。クリエイティブな作業から複雑なAIタスクも余裕でこなせる性能を持つ。ストレージの最大容量は4TBまで選択することが可能だ。
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PCやスマホ、ゲーム機などの一般消費財に使われるメモリーは、2025年後半以降、単価が高騰している。従来の4倍の価格になることも珍しくなく、結果的に製品そのものの価格が上昇している。製品の価格が上がっていなくても、メーカーの利益を強く圧迫していることは間違いなく、大量にメモリーを搭載した製品が作りにくくなっているのも事実だ。
そこで多くの人は、「iPhone」や「Galaxy」のような有名ブランドのハイエンドスマホや、「MacBook Air」のようなPCの価格高騰を思い浮かべるだろう。
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だが、実際に大きな影響を受けるのは、むしろ低価格製品である。いや、もちろん、iPhoneなどの値上げに困る人は多いだろう。だが、仮に10万円のスマホが12万円になったとしても、4万円のスマホが8万円になる場合に比べれば、影響は小さい。
なぜそうなるかというと、低価格製品のほうが、メモリーやストレージの部品単価上昇の影響を受けやすいためだ。
ハイエンドなスマホには、安価なスマホよりも多くのメモリーとストレージが搭載されている。だから高価になるわけだが、同時にメモリー以外の部分も高い。ディスプレイやカメラなどもハイエンドなものになるし、2つ折りなら、ヒンジなどの特別なパーツも増える。メモリー以外の価格はそこまで急激に上がっていないので、ほかの高価な部材はそのままということになる。
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だが安価な製品では、メモリー以外の部品もハイエンドスマホより価格を抑えたパーツにすることで成り立つ。一方、メモリーやストレージについては、すべてのスマホが同じような部品を使う。搭載量はハイエンドに比べて減るが、不要になることはない。そうすると、製品単価に占めるメモリーやストレージコストの比率は、ハイエンドスマホよりも低価格製品のほうが高くなる。
また、低価格製品は安さそのものに意味がある。製造原価が高騰したからと言って、価格を簡単に上げることはできないのだ。そうすると、メーカーは利益率を削って価格を維持せざるを得ない。
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日本の場合、販売されるスマホの多くはiPhoneなどのハイエンド製品だ。一方、実質販売価格が数万円以下に抑えられた低価格製品の支持も大きい。だが前述のように、低価格製品はメモリー高騰の影響を受けやすい。メーカーとしては、特に2026年は「ハイエンドスマホをうまく売りたい」と考えているようだ。
スマホだけでなくPCも同様だ。普及型の低価格なPCは価格が上がる傾向にあり、それが売れ行きにブレーキをかけている。
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2026年はスマホにしろPCにしろ、市場全体の販売数量が大幅に落ち込むことになるだろう。今後はどうやってこの高くなったIT機器と付き合っていくかが重要になる。
しかし、スマホやPC以外の製品はどうなのだろう? その点は次回解説する。
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The post 【西田宗千佳連載】「安くなければ意味がない」 低価格デバイスを襲う値上げのジレンマ appeared first on GetNavi web ゲットナビ.
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