Vol.165-4
本連載では、ジャーナリスト・西田宗千佳氏がデジタル業界の最新動向をレポートする。今回はサムスンが発売した「Galaxy」の2つ折りスマートフォンの話題。開いたときの縦横比が4:3のモデルを登場させた狙いは何か。
今月の注目アイテム
サムスン
Galaxy Z Fold8
26万9880円(256GB/12GB)~
↑フロント画面は5.5インチで縦横比16:10、開いたときは7.6インチで4:3のディスプレイを搭載。フロント画面でも、開いた状態でも動画や電子書籍などのコンテンツを楽しむのに適した縦横比となっている(画像提供/サムスン)。
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サムスンは折りたたみスマートフォン市場で圧倒的なシェアを持っている。日本の調査会社・MM総研の調べでは、同メーカーの2025年の世界シェアは出荷台数ベースで41%。他社を大きく引き離しており、今後もこのシェアを維持したいと考えている。
ライバルが増えていくことを考えると、サムスンがシェアを維持するには、「折りたたみ型自体の販売数量が増える」ことが必須だ。では、同社はその点について、どのような戦略を持っているのだろうか?
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サムスン電子でコアテクノロジー開発の責任者を務めるヤン・ビョンドク副社長は、折りたたみスマホについて「長期的な視点で臨んでいる」と語る。
サムスンは折りたたみ型を手がけるようになって2026年で8年目。その間に多数の製品を市場投入してきた。2025年の「Galaxy Z Fold7」では薄型化、今年の「Galaxy Z Fold8」シリーズでは折り目の低減と堅牢性の向上を実現した。サムスン・グループには、ディスプレイを製造するサムスンディスプレイもある。スマホを作るサムスン電子は同社と協力してディスプレイ開発を続け、折りたたみスマホを進化させてきた。
その結果として得た1つの教訓として、ヤン副社長は「1種類でニーズを満たすことはできない」という点を挙げる。折りたたみ型といっても、縦に折ってコンパクトにするもの、横に開くと「横長」になるもの、閉じているときは細長く、スマホとして違和感なく持ちやすいものの3種類がある。さらに「3つ折り」以上の可能性も出てくる。
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どれか1つに絞ったほうが開発は容易だし、コストも下げやすい。しかしサムスンは、これまでの経験から、複数の形状を展開しなければ幅広い支持を得られないと分析している。その結果として、今年は新しく、開くと4:3の画角になるGalaxy Z Fold8を発売することになった。
4:3の画角になる折りたたみスマホをアップルが製品化し、そのディスプレイ製造をサムスンディスプレイが担当している。このサイズのディスプレイパネルの生産が増え、コスト面で有利になると想定できるため、その効果を見込んで今年Galaxy Z Fold8を製品化した可能性はある。
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同時に、従来の構造の製品も「Galaxy Z Fold8 Ultra」として残すのは、複数のデザインを展開するという戦略の賜物だろう。
一方で「製品ごとに劇的にコストが下がっているわけではない」とヤン副社長は説明する。コストが下がり、幅広く売れるようになるのは、まだ先になりそうだ。それでも複数デザインの製品を展開し、長期的に折りたたみスマホのトップの座を維持し続ける。
それだけサムスンが本気で折りたたみスマホに取り組んでいるということであり、スマホ市場でアップルと戦い続ける意思を持っているということなのだ。
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The post 【西田宗千佳連載】折りたたみスマホの覇者サムスンはなぜ複数モデルを展開するのか appeared first on GetNavi web ゲットナビ.
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